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日記より抜粋のコネタ




ジャンプの某コマに、ハナビたんを描こうと思います。
日向の家族団欒なのに、ハナビたんだけ除け者は可哀相でござるよう。
こう…縁側でさ、素足のまま足プラプラさせて、父上と従兄弟の稽古を見ているのですよ〜(妄想中)




『お茶くみ』 日向家の団欒




この三ヶ月というもの、九死に一生を得たネジは、人が変わったかのように連日宗家の屋敷に通いつめている。
稽古熱心なネジの姿に、普段はあまり表情を崩さないヒアシも、ひとり息子ができたかのような溺愛ぶりを見せていた。

「父上ってば、嬉しそう〜。ハナビには、あんな風に稽古をつけてくれないのに…ネジ兄さまってば、ズルイ」

中庭で見事な円舞をみせる二人の姿に、ハナビはぷくりと頬を膨らませていた。
素足のまま、プラプラと足を揺らして、いつ終わるかも判らぬ稽古風景を、見るともなしに眺めている。

「ハナビ、お茶の用意ができたから、お父様とネジ兄さんを呼んできて…」

背後から近づいてきたヒナタに声をかけられ、ハナビは、もうそんな時間? と驚いたように答えた。

「父上、ネジ兄さま! お茶の時間だって」

ハナビがわざわざ声など掛けなくとも、二人とも当に気付いている様子だった。

「アレ? 湯飲みが三つしかないよ?」

お盆の上の湯飲みを数えたハナビは、怪訝に思ってヒナタを振り返った。

「ハナビとお父様とネジ兄さんの分だけど…?」

ニコニコと微笑みながら答えるヒナタに、ハナビは、一緒に飲もうよ。とせがんだ。

「ヒナタ姉さまの分は? ハナビは、昨日の残りのお菓子食べたいから、姉さまのお茶も淹れてこようか?」

ハナビは、軽い身のこなしでピョコンと勢いをつけて立ち上がる。

「じゃあ、お父様たちにこのお茶を出したら、お部屋に戻って私たちもおやつにしようか?」

ヒナタは、可愛らしく小首を傾げて嬉しそうに笑った。

「うん♪ じゃあ、ハナビは先に行って準備してるね!」

大好きな姉の微笑みを見たハナビもまた、満面の笑みで大きく頷いて答えた。



2004年11月10日(水)




すいぞくかん 水乃えんり 筆
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